2010年10月21日 22:55
これぞ、究極の記念グッズだ。椎名林檎(31)率いる東京事変、吉井和哉(44)らが生で歌ったライブ音源が、数分後にCDとしてファンの耳元に届く。
日本で初めてとなる画期的なシステムは、その名も「Abbey Road Live Here Now」。同社の親会社であるEMIグループの看板バンド、ザ・ビートルズがレコーディングを行っていたロンドンの「Abbey Road Studios」のスタッフが、最新技術を駆使して作り上げた。
ライブ当日は会場に現地からアドバイザーを招へいし、音楽データ書き込み用の機械、CD-Rを何十台も持ち込む。制作スタッフは公演の進行と同時に作業にあたり、出演する11組がそれぞれ披露した楽曲から演奏順に各1曲ずつを選び、1回に100枚単位でCDに焼き付ける。
完成アルバムは「EMI ROCKS 20101106 Saitama Super Arena」と命名され、3000円で会場限定発売に。どの曲が収録されたかはライブ終演時に明らかになり、購入者はライブ翌日の11月7日以降に公式サイトにアップされる収録曲リストをプリントアウトし、CDのジャケットに自らセットするという趣向だ。
親会社では2004年から英国、北米、南米、欧州全土などで展開してきたシステム。関係者は「日本で初めての試みなので、時間も労力もどれだけ掛かるのか分かりませんが、邦楽スタッフが一丸となって、総動員で成功させるように頑張ります」と意気込む。
同社は前身の東芝音楽工業として設立されて今年で50年。社を挙げてのビッグプランを成功させたいところだ。